この記事の要点
GOATでラップから始めると決めた経緯、BONの盆栽、INZMのロック志向、GOD_iの言葉選び、そしてBananaで音を減らすという望み。2024年1月から2025年1月の5曲を、本人と制作陣の証言と公式動画で聴き直すと、同じ3人と同じつくり手でも曲が変わる理由が見える。
同じ3人が歌っていても、同じつくり手が参加していても、曲はこんなに変わる。
GOAT、BON、INZM、GOD_i。そして少し時計を戻して、Banana (Take It Lazy)。2024年1月〜2025年1月に発表された5曲を聴きながら、メンバーが何を選び、つくり手と何を話したのかを辿る。全作品の通史ではなく、一曲の聴こえ方を変えるための寄り道だ。
手がかりは、クレジットと制作した本人たちの言葉。作詞・作曲・編曲は作品上の担当、楽曲プロデュースは曲づくりの方向を担う表記として分けて読む。BONの平野紫耀、INZMの神宮寺勇太、GOD_iの岸優太。それぞれが曲を一人で作詞・作曲した、という意味ではない。
確かめた資料(3件)
- ORICON NEWS:Number_i本人インタビュー『No.I』(2024年9月23日) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- TOBE:『No.Ⅱ』楽曲プロデュース表記 ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- ニューズウィーク日本版:MONJOE本人が語るGOATの制作過程(2024年8月) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
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制作チームの出発点
GOAT|作詞・作曲・編曲
2024年1月1日に配信されたGOAT。作品クレジットにはPecori、SHUN、MONJOEの3人が、作詞・作曲・編曲の共同名義で並ぶ。けれど、この表記だけでは、スタジオで誰が何を持ち寄ったのかまでは見えてこない。出典9 ↗
MONJOEによると、出発点は世界で勝負するヒップホップという募集だった。SHUNとトラックを組み、Pecoriにラップを依頼。制作側には覚えやすい歌メロも必要では、という迷いがあった一方、ラップを軸に勝負したいと強く望んだのはNumber_i自身だったという。出典1 ↗
サビを簡潔にしてほしい、というメンバーの希望で言葉数も調整した。選ばれたデモはゴールではなく、ここからやり取りが始まったのだ。次のBONでは、その意思が平野紫耀のプロデュースという、別の形で見えてくる。出典2 ↗出典5 ↗
確かめた資料(9件)
- ニューズウィーク日本版:MONJOE本人が語るGOATの制作過程(2024年8月) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- ニューズウィーク日本版:MONJOEが語るGOATの修正と初対面(2024年8月28日) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- Number_i OFFICIAL:GOAT(公式MV) ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- P.I.C.S.:Number_i『BON』制作クレジット ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- ORICON NEWS:Number_i本人インタビュー『No.I』(2024年9月23日) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- Rolling Stone Japan:MONJOEが語るGOATの録り直しとINZMのオーダー(2024年12月20日・4ページ目) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- Rolling Stone Japan:MONJOEが語るMilli-Billiの共同プロデュース(2024年12月20日・3ページ目) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- BE:FIRST Official:Milli-Billi -Special Dance Performance-・楽曲クレジット ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- 歌ネット「GOAT」作品クレジット ↗作品クレジット · 2026-09-04確認
平野紫耀のプロデュース
BON|盆栽を軸にした表現
BONはミニアルバム『No.O -ring-』のリード曲で、平野紫耀が楽曲をプロデュースした。映像制作を担当したP.I.C.S.の作品ページには、作詞Pecori、作曲・編曲MONJOEとある。平野のプロデュースと、この2人の担当は、どちらか一方に置き換えずに読みたい。出典1 ↗出典2 ↗
では平野は、何を持ち込んだのか。MONJOEの取材発言には、その入口が残っている。平野が提案したのは盆栽。長い時間をかけて形になる盆栽に、ファンに支えられながら成長する自分たちを重ねていたという。出典3 ↗
テーマが決まっても、すぐ完成するわけではない。MONJOEは、単純に和風の要素を足すだけにしないため、表現の仕方を話し合ったと説明している。プロデュースの一行が、題材を選び、それをどう音楽にするか相談する仕事として見えてくる。出典3 ↗
確かめた資料(7件)
- P.I.C.S.:Number_i『BON』制作クレジット ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- ORICON NEWS:Number_i本人インタビュー『No.I』(2024年9月23日) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- ニューズウィーク日本版:MONJOEが語るBONの盆栽というテーマ(2024年8月28日) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- Real Sound:SHUN本人が語るNumber_iとの制作(2025年2月7日・2ページ目) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- Number_i OFFICIAL:BON(公式MV) ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- Vaundy公式:平野紫耀『透明になりたい』のプロデュース ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- Number_i「No.I」公式作品情報 ↗公式情報 · 2026-09-04確認
神宮寺勇太のプロデュース
INZM|ロック要素と制作陣
INZMは1stフルアルバム『No.I』のリードトラック。公式商品情報では神宮寺勇太のプロデュース楽曲と記されている。そしてP.I.C.S.のクレジットを見ると、作詞はPecoriとNumber_i、作曲・編曲はMONJOE、SHUN、Number_i。歌うグループの名前が、制作の欄にもある。出典1 ↗出典2 ↗
MONJOEが明かした神宮寺の最初の希望は、アルバムの顔となるロック曲。ただし、過去の焼き直しではなく、今の音楽シーンに届く強いフレーズを持たせたい、というものだった。ジャンルを指定するだけでなく、どんなロックにしたくないかも共有していた。出典6 ↗
この希望を持ち込んだ神宮寺と、共同名義に並ぶ人たち。一人の発想と共同制作は対立しない。ただし、誰がどの一節を書いたかまで名義を分配することはできない。もう一歩進むなら、『No.I』に収録されたHyper Band ver.と、公式の別映像『Hyper Band Live M/V』へ。通常MVとは区別して辿ろう。出典1 ↗出典2 ↗出典5 ↗
確かめた資料(7件)
- P.I.C.S.:Number_i『INZM』制作クレジット ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- Number_i「No.I」公式作品情報 ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- Real Sound:SHUN本人が語るNumber_iとの制作(2025年2月7日・2ページ目) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- Number_i OFFICIAL:INZM(公式MV) ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- Number_i OFFICIAL:INZM (Hyper Band Live M/V) ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- Rolling Stone Japan:MONJOEが語るGOATの録り直しとINZMのオーダー(2024年12月20日・4ページ目) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- 歌ネット「GOD_i」作品クレジット ↗作品クレジット · 2026-09-04確認
岸優太のプロデュース
GOD_i|ボーカルと制作陣
2025年1月27日に配信されたGOD_iは、岸優太のプロデュース楽曲。作詞はPecoriとNumber_i、作曲・編曲はMONJOE、SHUN、Number_i。INZMと同じ名前の並びに、今度は岸のプロデュースが重なる。出典1 ↗出典7 ↗
岸は配信時の取材で、自分を信じる力を聴き手に届けたいと説明した。では、GODという大きな言葉と、迷いのある人間の姿はどう結びついたのか。後のラジオ出演では、テーマを音にしていく過程を3人で振り返っている。出典2 ↗出典6 ↗
神宮寺は、神という言葉を強調しすぎると、自分たちを偉く見せる表現になってしまうと考えた。悩みながら答えを探している人間の姿をどう残すか、話し合ったという。壮大さを目指すだけでなく、聴き手から遠く離れすぎないための言葉選びもあった。出典6 ↗
さらに耳を向けたいのが、クワイア、つまり合唱隊の声。強く響く曲の中に、強い人だけの物語ではない入口がある。岸のプロデュースをもう少し追うと、今度は音を少なくしたいという相談から生まれたBananaへ辿り着く。出典2 ↗出典5 ↗
確かめた資料(7件)
- TOBE:『No.Ⅱ』楽曲プロデュース表記 ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- ORICON NEWS:Number_i本人インタビュー『GOD_i』(2025年1月28日) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- Number_i OFFICIAL:GOD_i(公式MV) ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- P.I.C.S.:Number_i『INZM』制作クレジット ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- Real Sound:SHUNが語るBananaの制作とツアーでの仕事(2025年2月7日・3ページ目) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- TOKYO FM+:Number_iが語るGOD_iの着想と歌詞の方向性(2025年5月30日) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- 歌ネット「GOD_i」作品クレジット ↗作品クレジット · 2026-09-04確認
岸優太 × SHUNをもう一曲
Banana|音数を抑えた構成
GOD_iから、2024年5月27日発表の『No.O -ring-』へ戻る。Banana (Take It Lazy)は岸優太が楽曲をプロデュースし、SHUNが作詞・作曲・編曲を担当した。配信上のアーティスト名義はNumber_iだ。出典1 ↗出典2 ↗出典3 ↗
SHUNによると、岸から相談されたのは、音数やハモりを抑えた、くつろいで聴ける曲。英語と日本語の分量などを確かめ、その範囲で自由に制作したという。GOD_iと同じ岸、同じSHUNでも、ここでは別の望みが曲の入口になっている。出典1 ↗
合唱を重ねたGOD_iと、音を少なくしたいという相談から生まれたBanana。『この人のプロデュースはこういう音』と一言でまとめるより、一曲ずつ何を選んだかを見る。その方が、好きな人のまだ知らない面に出会える。聴き終えたら、SHUNの名前から別の参加曲も探してみよう。出典4 ↗出典1 ↗
確かめた資料(4件)
- Real Sound:SHUNが語るBananaの制作とツアーでの仕事(2025年2月7日・3ページ目) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- Number_i - Topic:Banana (Take It Lazy) 公式配信音源・制作クレジット ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- Apple Music:Banana (Take It Lazy) 配信作品情報 ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- ORICON NEWS:Number_i本人インタビュー『GOD_i』(2025年1月28日) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
Banana (Take It Lazy)
Number_i · 2024
聴き比べ
聴き比べの組み合わせ
共通点を一つだけ残すと、違いが耳に残る。
聴き比べ 1
制作の分担を読む
- 共通点
- 歌唱はNumber_i。PecoriとMONJOEが制作に参加。
- 変わるところ
- GOATは3人の共同名義。BONは作詞Pecori、作曲・編曲MONJOE。
聴き比べ 2
メンバーの役割を辿る
- 共通点
- 歌唱はNumber_i。Pecori、MONJOEが両曲を手掛ける。
- 変わるところ
- 楽曲プロデュースは平野紫耀 → 神宮寺勇太。INZMにはNumber_i名義の詞曲・編曲参加も。
聴き比べ 3
同じチーム、違う響き
- 共通点
- 作詞:Pecori・Number_i。作曲・編曲:MONJOE・SHUN・Number_i。
- 変わるところ
- 楽曲プロデュースは神宮寺勇太 → 岸優太。GOD_iでは生録音の合唱にも注目。
聴き比べ 4
同じ岸優太、もう一つの望み
- GOD_iNumber_i
- Banana (Take It Lazy)Number_i
- 共通点
- 岸優太が楽曲をプロデュース。SHUNが制作に参加。
- 変わるところ
- GOD_iは共同制作と生録音の合唱。BananaはSHUNの詞曲・編曲と、音数を抑えたいという相談。
公式音声
ここからは、3人の声で。
Spotify公式『Liner Voice+』には、Number_iが『No.Ⅰ』を曲ごとに語る音声がある。この記事の要約から一歩外へ。気になった曲の回を選んで、本人たちの言葉へ進もう。
INZMを語る回
神宮寺のプロデュースから関心を持ったら、この曲のトークへ。
Spotifyで本人のトークを聴く ↗Number_i · Liner Voice+透明になりたいを語る回
平野のソロ曲へ寄り道したら、この曲のトークも。
Spotifyで本人のトークを聴く ↗Number_i · Liner Voice+アルバム『No.Ⅰ』を語る回
一曲ずつ辿ったあとに、アルバム全体を話す回へ。
Spotifyで本人のトークを聴く ↗もう一曲、続けて聴くなら。
4つの組み合わせへ戻る ↑曲から、人へ
曲から、人の歩みへ。
作詞・作曲・編曲・振付。作品ごとに異なる参加を入口に、OSHiSTORYの人物記録へ。活動の節目を辿ったら、曲にも戻れます。
平野紫耀
BONから関心を持ったら、Mr.KING、King & Prince、Number_iへとつながる人物記録へ。
平野紫耀の歩みを見る「BON」をもう一度聴く ↑確かめた資料(1件)
- ORICON NEWS:Number_i本人インタビュー『No.I』(2024年9月23日) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
神宮寺勇太
INZMを入口に、PrinceからKing & Prince、Number_iへ続く活動の節目を辿る。
神宮寺勇太の歩みを見る「INZM」をもう一度聴く ↑確かめた資料(1件)
- Number_i「No.I」公式作品情報 ↗公式情報 · 2026-09-04確認
岸優太
GOD_iとBanana、二つの制作から関心を持ったら、Prince、King & Princeを経た岸優太の歩みへ。
岸優太の歩みを見る「GOD_i」をもう一度聴く ↑「Banana (Take It Lazy)」での参加を見る ↑確かめた資料(3件)
- TOBE:『No.Ⅱ』楽曲プロデュース表記 ↗公式情報 · 2026-09-04確認
- ORICON NEWS:Number_i本人インタビュー『GOD_i』(2025年1月28日) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
- Real Sound:SHUNが語るBananaの制作とツアーでの仕事(2025年2月7日・3ページ目) ↗本人インタビュー · 2026-09-04確認
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