姿そのものを語り方にする
雨穴は黒い装いと仮面、加工した声で登場する。その姿は素顔を隠す壁であると同時に、普通の部屋や図面へ不穏な空気を持ち込む語り手の装置だ。誰が話すかを説明しすぎず、作品の入口として一貫させている。
PERSON · ホラー・物語クリエイター
うけつ
黒い全身像と仮面、加工された声で活動するホラー作家。2018年にオモコロへ登場し、間取り図の違和感を追う『変な家』を記事と動画で発表した。レポートのように進む物語は、書籍、漫画、映画、海外翻訳、展示へ広がっている。
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雨穴は黒い装いと仮面、加工した声で登場する。その姿は素顔を隠す壁であると同時に、普通の部屋や図面へ不穏な空気を持ち込む語り手の装置だ。誰が話すかを説明しすぎず、作品の入口として一貫させている。
『変な家』は、一枚の間取り図にある不自然な空間を見つけるところから始まる。恐ろしい出来事を先に見せず、線と寸法を一緒に眺め、仮説を少しずつ更新するため、読者自身が違和感の発見者になれる。
相談を受け、資料を見て、詳しい人物へ聞くという調査の形式で物語が進む。ウェブ記事や動画に馴染んだ手順をそのままミステリーの構造にすることで、日常の検索や閲覧が物語へ滑り込む感覚を生んだ。
変なシリーズは書籍化、映画化、海外翻訳を経て、大型展示へ展開した。展示では間取りや作中の部屋を目の前で確かめられる。想像していた空間に読者が実際に立つことで、画面と本の記憶が身体の体験へ変わる。
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